2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧
昔買った統計学のテキストを斜め読みしていたところ、分散の計算でつまずいた部分があったので一応メモしておきます。 通常、ある標本の分散は次式で求められますが、 Σの中身を展開すると となります。この時、 なので、 となり、式の形を簡単化できます。…
最近なんだかC++がなつかしくなってきて再び触り始めました。「これからは無闇に流行を追い求めるのを止めて、ひたすら地味路線で行く」と決め込んだ今の私にとっては、RubyやPythonなど流行のスクリプト言語よりも質実剛健な雰囲気のC++の方が適してるのか…
ようやく最低限の準備が整った感があるので、今回は行列の対角化について。以前に少しだけ触れたのですが、行列の対角化とは、これまで学んだ内容をまとめると、だいたい次のような操作であると分かります。すなわち、ある行列Aと対角行列Bが相似である場合…
線形代数に関連した数値計算の手法として、べき乗法があります。べき乗法とは、固有値と固有ベクトルの性質から、ベクトルに行列を繰り返しかけることで絶対値最大の固有値とそれに属する固有ベクトルを求める方法です。計算手順が行列の次数に依らないので…
昨日、テレビで「爆笑問題のニッポンの教養」のダイジェストを見ました。その中で「万物は渋滞する」の回でゲストの西成活裕教授が説明していた行列の待ち時間の計算式が「なるほど!」という感じでちょっと興味深かったです。説明は、おおよそ以下のような…
先に進むために、以下の定理の証明を確認しておきます。簡単のため、それぞれ2次の正方行列に限定していますが、おそらく3次以上の場合でも成立するはずです。 正則行列の列ベクトル は互いに一次独立である ある正則行列をPとし、その列ベクトルをそれぞれ,…
今回は線形代数から脱線して確率論の分野から。確率論やこれに関連する統計学は扱うテーマが具体的なので、演習問題を解いていたりすると、「これってプログラムのネタに使えないかな?」というような考えが浮かんでおもしろいです。その中で最近流行のベイ…
前回のエントリーで相似について触れましたが、ある行列AとBが相似である場合、互いの特性多項式は一致することが分かっています。すなわち、Aの特性多項式を、Bの特性多項式をとすると、 であり、したがって、AとBの固有値(と特性根)が一致します。つまり…
3次以上の行列の計算を手でやろうとすると、計算量が多いのでちょっとした問題を解くにしても大変面倒です。おまけに計算間違いを犯してしまう事もしばしばあり、このままだと効率が悪いと思ったので、数式処理ソフトの「maxima」を使い始めました。主に演…
線形写像という概念は抽象度が高く単純そうに見えて意外と難しいです。特に基底の変換から相似にかけて理解があやふやだったため少々躓きました。以下、個人的なまとめです。 基底の変換 いつものように定義だけだと分かった気がしないので、次の線形変換Fを…