分散の計算

昔買った統計学のテキストを斜め読みしていたところ、分散の計算でつまずいた部分があったので一応メモしておきます。
通常、ある標本の分散は次式で求められますが、
\sigma^2=\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(\bar{x}-x_i)^2
Σの中身を展開すると
\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(\bar{x}-x_i)^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}\bar{x}^2 - \frac{2\bar{x}}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i + \frac{n\bar{x}}{n}
となります。この時、
\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i = \bar{x}
なので、
\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}\bar{x}^2 - \frac{2\bar{x}}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i + \frac{n\bar{x}}{n} = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i^2 - \bar{x}^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i^2 - (\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}x_i)^2
となり、式の形を簡単化できます。偏差を求める減算が消えるので少しだけ計算が楽になりますね。度数分布の場合も、出現頻度を加える以外は同様。ちなみに、これら分散の計算式は、説明の時々で使い分けられるので若干注意が必要です。私自身、前に一度習ったはずなのですが、すっかり失念してました。