行列の余因子

線形代数を学習していると、とっつきにくいと思う概念が幾つも出てくるんですが、その中の一つに行列の余因子があります。ある行列に含まれる小行列の行列式がどんな意味を持つのかイメージとして掴みにくいんですよね。どうも私は新しい概念を理解する時、自分の中でしっくりくる解釈が得られないと駄目みたいです。
そこで先に進むために、とりあえず余因子を定理や公式を証明する時の便利な道具として理解しています。例えば、逆行列の公式やケーリー・ハミルトンの定理では、余因子行列と余因子展開定理から導かれる以下の関係式が使われています。すなわち、行列Aと余因子行列~Aの積が行列式|A|と単位行列の積と等しいという関係式です。
A\tilde{A} = |A|E
二つの異なる行列を掛け合わせると、行列式を成分にもつ対角行列になるというは、とてもすっきりしてます。この関係式は色々と使い手がありそうですね。